耳鼻咽喉科ほりクリニック

耳管開放症

【受診をご希望の方へのお願い】

耳管開放症の診断と治療は、検査が必要不可欠です。
その為、完全予約制とさせていただいております。
患者さんひとりひとりに十分な診察のお時間を確保するため、必ず予約をお願いします。

飾り

【症状】

1.耳の塞がった感じ(いわゆる耳閉感)

悩む女性イメージ

この症状は、人によって様々な表現で自覚されます。
“水の中に入っている感じ”という方も多いです。
この症状を、“耳鳴り”と訴える方もいます。

<耳管と耳閉感の仕組み>

図1耳の仕組み耳の構造

耳管とは、図1に示すように鼻の後ろ、下はのどにつながる部分から、鼓膜の奥の空洞(中耳)に連なる管状の器官です。
健全な人では、耳管はしっかり閉じていて、時々無意識に嚥下して中耳の中の圧力が常に一定に保たれています。
外部から音が入ってくると鼓膜が振動し、その振動が耳小骨という骨に伝わり、さらにカタツムリ状の蝸牛へと進み、この中で液体の振動になって、音として仕分けされ、神経を介して脳へと伝達され、音が認知されます。

耳管が正常な人では、中耳の中の圧(中耳圧)は、一定です。
そのおかげで、鼓膜から耳小骨への伝達が適切に調整されます。
大きな音が入ってきたときには、鼓膜と耳小骨とそれに連なる筋肉群が伝達を制限して、蝸牛に強すぎる振動が伝わらないように作用します。
一方、小さすぎる音に対しては、振動を増幅して、蝸牛へしっかり音が伝わるように調整します。
中耳の内圧が一定の時には、この空間は体の一部となって自覚されることはありません。
ところが、耳管が解放していると、体の一部がその一体感から抜け落ちてしまい、様々な違和感を生じてしまうのです。
同様の仕組みで、耳管のゆるみに伴って次のような症状も自覚することがあります。

2.自分の声が響いて聞こえる(専門的には自声強聴)
自分の呼吸音が聞こえる

耳鳴り男性イメージ

これら仕組みは単純です。通常は閉鎖しているべき耳管は、余計な音が鼻やのどから逆流しない、逆流防止の弁としても機能しています。
これが緩むと、余計な音の侵入を招いてしまいます。

<これらの代表的な症状にはどんな特徴があるのか?>

横になったり、前向きにかがんだりすると症状が一時的に軽くなったり消えたりします。
その理由は、横になると耳管の周囲の血流によって、耳管が圧迫され閉じやすくなるからです。
このように、姿勢によって症状が変化することが、診断の上でとても参考になります。
実際、突発性難聴のような他の病気では、症状は変化しにくいのが通常です。

3.その他の症状

<耳管開放症の自覚症状(患者さんからの聞き取りをもとにした統計)>

当院の研究結果では、以下の症状があると答えた患者さんの割合(複数回答含む)

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*耳痛を主訴に来院されることもあります。
原因として、鼻腔から耳管鼓膜に向かって走る鼓膜張筋などの筋肉群への負担によると考えられます。

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実はこの病気の改善には、この問いかけが最も重要なのです。
そして、残念ながらなかなか医師から問われることのない質問でもあります。
耳管開放症は、多くの場合、様々なストレス背景を伴って発症することが多いのです。
“火の無いところに煙は立たず”というコトワザがあります。
原因をしっかり探ることは、結果としての病気の回復への重要な一歩なのです。
当院では、皆様とともにチームを組んで、いわば探偵のように、

”なぜある時期から症状が出たのか、特定の場面で悪化するのか?“

といったように様々に探索を進めます。

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実際、他の耳鼻科で“この病気は、治りません”
そう言われたと言って来院される方も少なくありません。
実際専門家でも、手術的な方法(耳管ピン挿入手術、のちに解説)のみが有効だと信じ込んでいる現状があります。
当院では、今日まで多くの患者さんを診断し、実際に改善しています。
実は、私自身も耳管の開放を経験しています。
実は、多くの方が無意識のうちに、耳管の解放した経験を持っています。
ただ、耳鼻科医も含めてほとんどこの事実に気づいていません。
疲労時、睡眠不足時など…例えば、海外旅行の帰国時など、いわゆる時差ボケの時にも、体験されているのです。
耳管開放症として自覚されているのは、このような生理的な耳管開放症状の一部だと考えられます。

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医師の使命は、病気を治すことです。
ただし、その役割は時と場合により異なります。
医師の役割は大きく二つに分かれます。
一つには、おぼれる人を救う治療、もう一つは、おぼれないように泳ぎ方を教える治療です。
耳管開放症でも、しっかり救助すべき方がいます。
この病気は、心身症すなわち、心と体のアンバランスが原因で発症することが多いです。
これが行き過ぎると、神経が消耗して、うつの傾向が強まることもあります。
こうした方は、心療内科や精神科との協力のもとでの治療が必要です。
精神的に落ち着きを取り戻してから、この病気の治療を開始すべき場合もあります。
また、早急に改善したい方には、手術(耳管ピン挿入)を紹介する場合もあります。
でも多く患者さんは、病気をきっかけに、“ストレスとの付き合い方の学び直し”が必要で有効です。この場合、主役は患者さんご自身です。
私たち治療家は、アドバイサーであり、道先案内人です。
当院では、患者さん一人一人の、それぞれのユニークな回復の歩みを全力で応援します。

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◎問診

それまでの受診歴、治療歴、症状の経過、生活背景、成育歴。
また、明確なストレスの関連性があるのか、ないのかの探索。
とは言え、初診時からストレスとの関係がはっきりしている場合と、そうでない場合があります。
明確でない場合、別の原因なのか本人が自覚していないかなど、じっくりと検討する必要があります。

◎診断の為の主な検査   約 5,000円

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【その他の検査】

耳鳴りのある場合は耳鳴検査で調べます。
貧血など疑われる場合は、血液検査で血清鉄やフェリチン(貯蔵されている鉄)などを調べます。
過去の検診時の検査結果の見直し
ほとんどの血液検査の結果は、高値の時にのみ異常と判断されます。
ただ、別の考え方では、AST、ALT、γ-GTP、ステロール値、BUN、などが低すぎる場合、たんぱく質やビタミンの不足が疑われるといいます。

【具体的な治療内容】

◎治療としての通院

初診から、再診へと進む過程で、一歩ずつ病気の理解へ向けて探索が進みます。
遠方の方では、オンライン診療を利用する場合もあります。
はじめの目標は、自身の病気の経過を理解して頂くことです。
その先に納得がやってきます。さらにいわば、体得(腑に落ちる)の段階。
この時点では、症状が改善あるいは消失することが可能となります。

 ” 治るのにどのくらい時間がかかりますか? ” 

そう聞かれることもあります。
これはそれまでの経過や、ご自身との取り組み方次第と考えています。

◎処方について

お薬を希望される場合、体質に応じた漢方を処方します。
軽症の場合、これのみで改善することもあります。
漢方薬(当院では体質を考慮し、腹診といって腹部の所見も参考にさせて頂く場合もあります。)やご希望の方には、アデホスコーワ顆粒(血流・代謝改善剤)、メチコバール(ビタミン剤)など処方します。

◆新陳代謝の充実

健全な耳管機能は、心身の充実によって可能となります。

1. 現状のライフスタイル全般の改善と充実

運動

日中の運動習慣は、新陳代謝を改善し、深い睡眠に必要な筋肉から分泌される多くの神経伝物質を準備することにもなります。
ただし、耳管開放症では、過度の負担のかかる運動は、かえって症状を悪化させます。
実際、免疫系も過度の運動によって低下することも知られています。

     運動イメージ

食事

消化機能の充実
内容の改善
良質の脂質(オメガスリーの多い、アマニオイルなど)
十分な植物性たんぱく質
*患者さんの8割は、やせ型の女性です。
この場合、消化機能の 衰えが潜在している場合も多いです。
また、鉄欠乏貧血の方もいらっしゃいます。
タンパク質、ビタミンB群、鉄などに十分配慮が必要です。

食事の質の改善

食品添加物を減らす
精製食品(白砂糖、精製塩)を減らし、黒砂糖や天然塩にかえる。
調理法の改善 特に揚げる、炒めるといった調理法を減らす。
糖化させない調理法を増やす。

その他の栄養補助

潜在的貧血、潜在的ビタミン欠乏など個別化した補完。

健康的な食事イメージ

嗜好品の卒業

過度の飲酒や喫煙習慣は動脈硬化促進し、細胞を窒息させます。

入浴

睡眠前の1.5時間から2時間以前に上がるか、朝入浴にする。

睡眠

睡眠12か条

睡眠イメージ

*この病気に効果がある(特にやせ型、冷え症傾向の女性)加味帰脾湯は、もともと更年期の睡眠障害に効果のある漢方薬です。
耳管開放症の方は、何より深い睡眠をとれるように、日中のライフスタイルに十分な配慮がいります。
十分な睡眠は、日中の生活習慣によって実現できます。現代人の最も大きな問題点は、脳神経ばかりに負担をかけすぎることです。
日々の運動習慣や、適切なストレス解消、リラクセーションがとても大切です。

テレビ・携帯・パソコン

視聴時間を制限し、脳神経活動の過剰な興奮、刺激過剰を卒業する。
特に、寝る前の1~2時間が重要です。
とくに、やせ型の患者さんでは、 特に、寝る前の1~2時間が重要です。
日々、神経の消耗傾向があります。可能な限り視聴時間を減らしましょう。

2.心身改善・充実

自己学習

リラクセーション訓練(緊張体質から脱却し、効率よい心身へと進化する)
マインドフルネス瞑想
自律訓練法
漸進的弛緩法

個人指導(自費)

経験の深いカウンセラーの指導のもとで個別化した指導の下で効率よく学習を進めること。

現在のストレス対応は、それまでの生育過程で、誤って身につけてしまったストレス対応癖のなれの果ての必然の結果という側面もあります。
こうした視点からは、病気は、偶然の出来事ではありません。
病むに至った過程を振り返って、新たな自分を発見し、育てることは、人生の重要な体験の一つです。

個別療法(自費)

カウンセリング
鍼灸治療
アロマセラピー
音楽療法
アートセラピー
操体療法

診療のご注意と配慮

ご注意と配慮

特に初診時は、病気に関連して様々なお話をお伺い致します。
発熱や、体調の悪い方などは、受付でお申し出ください。
当院では、こうした方は、順番を調整させていただきます。
他の患者様は、当院の方針にご理解いただけますようお願い申し上げます。

また、感染性の疾患の疑いのある方も、受付でお申し出ください。
(他の患者さんのためにも、別室でお待ちいただきます。)
時には、他人に聞かれたくない場合もあることと思います。
こうした配慮から、当院では、ご希望があればプライバシーを守れる別室での問診もいたします。
ご希望の方は、受付でお申し出ください。
診察室に入られてからでもかまいません。